こんにちは。
札幌の結婚相談所Hirokaの河野洋果です。

今日は、少しだけ辛口な話をさせてください。

婚活の現場で日々たくさんの方とお話ししていると、
「いい人がいないんです」
「条件に合う人がまったくいません」
そんな声を本当によく耳にします。

でもその“いい人”の条件を詳しく聞いてみると――

・年収は600万円以上
・身長は175cm以上
・見た目は清潔感があっておしゃれ
・家族仲が良くて、優しくて、話も合う
・できれば札幌市内在住で、転勤なし
・穏やかだけどリードしてくれるタイプ

……正直、
「そんな人いたら、すでに結婚してます」と言いたくなることがあります。

これは女性に限った話ではなく、男性も同じ。

・30代で可愛くて優しくて、家庭的で、でも働く意欲もある
・実家が近くて、家事が得意で、価値観も合う
・見た目も中身も完璧

そんな条件を挙げておられる方も多いのが現実です。

「理想が高い」とは、悪いことじゃない

誤解しないでほしいのは、
“理想を持つこと”自体が悪いわけではありません。

誰だって、自分にとって心地よい相手を求めるのは自然なこと。
「どうでもいい人でいい」なんて、誰も思っていません。

問題は、
理想が“現実と比例していない”とき。

出会いがあっても、
「ここが違う」「もっと合う人がいるはず」と
相手を減点方式で見てしまう。

そして、気づけば月日だけが過ぎていく――。

婚活で最も多い“迷子”は、
実はこの「理想の高さのバランスを見誤っている人」なんです。

「条件で人を選ぶ」と、「人を条件で見る」は違う

たとえば、
「年収400万円の人」と「年収600万円の人」。

数字だけ見れば後者の方が安心に思えるかもしれません。
でも、実際にお会いしてみると、
400万円の方のほうが誠実で家庭的で、将来を一緒に描きやすい――
なんてこともよくあります。

逆に、年収が高くても、
仕事が忙しくて家庭を顧みる時間がほとんどない人もいます。

つまり、
“条件で人を選ぶ”のではなく、“人を条件で見てしまう”ことが、
出会いを狭めてしまう一番の原因。

条件はあくまで「目安」であって、
本当の相性は、会ってみないとわからないのです。

「いい人がいない」のではなく、「見つけようとしていない」

辛口に聞こえるかもしれませんが、
「いい人がいない」のではなく、
「いい人を見ようとしていない」場合が多いです。

たとえば、プロフィールの写真が少し古く見えたとか、
趣味が自分と違ったとか。

その一点で、
「なんか違う」と判断してしまう方も少なくありません。

でも、人って写真よりずっと素敵な場合もあるんです。
会話のテンポ、笑顔の柔らかさ、話すトーン――
そういう“生の人柄”は、
会わなければわからない部分。

「まずは会ってみよう」と思える人ほど、
婚活がスムーズに進んでいきます。

会う回数が増えるほど、
理想は“現実的な幸せ”に変わっていくからです。

「本当に欲しいもの」は、条件の向こうにある

婚活をしていると、
自分でも気づかないうちに“条件表”を握りしめてしまうものです。

でもその奥には、
「安心したい」「理解されたい」「大切にされたい」
という本音があります。

条件は、その気持ちを代弁しているにすぎません。

だからこそ、
一度立ち止まって考えてみてください。

“年収600万の人がいい”のではなく、
“将来を一緒に支え合える人がいい”のでは？

“身長175cmがいい”のではなく、
“隣を歩いていて安心できる人がいい”のでは？

そうやって掘り下げていくと、
本当に求めている「いい人」の輪郭が見えてきます。

婚活の成功は「柔軟さ」に比例する

私がこれまで見てきた中で、
成婚まで進む人たちに共通しているのは、
“柔軟な考え方”を持っていることです。

「条件どおりじゃないけど、なんか気が合う」
「話していたら自然と笑えた」
そういう小さな“違和感のなさ”を大切にできる人ほど、
いいご縁に恵まれます。

逆に、条件をひとつ外すことすらできない人は、
出会いのチャンスを自分で減らしてしまいます。

理想を下げるのではなく、
“許容範囲を広げる”。

この差が、婚活ではとても大きいです。

「そんな人いません」と言えない理由

よく、
「私の条件に合う人、いますか？」と聞かれます。

正直に言うと、
“条件通りの人”という意味では「いません」と言うしかありません。

でも、
“あなたに合う人”は必ずいます。

条件だけでなく、
話したときの空気感、テンポ、優しさ――
そういう“目に見えない相性”がぴたりとはまる瞬間があるからです。

結婚は、“理想通り”ではなく、“現実が心地いい”関係の積み重ね。
その違いを理解した人から、幸せをつかんでいきます。

現実を見て、それでも希望を持つ

婚活は、夢物語ではありません。

でも、現実だけでもありません。

「いい人がいない」と嘆く前に、
“自分の見方”を変えてみてください。

完璧な人はいません。
でも、あなたにとって“ちょうどいい人”はいます。

そして、
結婚は「完璧な人を見つけること」ではなく、
「不完全な二人が支え合っていくこと」です。

その現実を受け入れられたとき、
婚活はぐっと優しくなります。

辛口で言えば――
理想の条件を並べているうちは、
まだ“結婚する覚悟”ができていないということ。

でも、そこを超えたとき、
出会いは一気に動き出します。

【執筆者情報】
札幌の結婚相談所「Hiroka」河野洋果
HP　https://www.hiroka6sub.com
公式ライン　https://lin.ee/xmgPRBt
Instagram　https://www.instagram.com/hiroka_marriage_salon